脱ぶら下がり奮闘記

ゆるふわな感じの暇つぶしです。

今日までずっと

自分を支えてきてくれた言葉があります。

 

「きっと穣は大器晩成型だから。今がダメでも人より練習してたら絶対に上手くなるよ。人より練習すればな。」

 

中学2年の時、所属していた野球チームのコーチからかけてもらった言葉です。14歳の自分はこの言葉をきっかけに少しずつ変わっていくことができました。

 

小さい頃から走るのが遅くて運動は全般的に中の下かそのあたり。勉強は学年で下から数えた方が早く展覧会の作品もセンスなし。取り柄らしい取り柄がほとんどないまま僕は14年間過ごしてきました。

 

14年間もそういう状態が続くと多分ほとんどの人は「自分てダメな奴だなー」と思ってしまうでしょうし、当然自分もそうでした。特に僕の場合は姉が3人いて、皆できる人たちだったが故に余計その考えは強かったと思います。

 

長女は高校までずっと理系の成績がトップでそのまま国立の大学へ。次女は英語ペラペラで学生時代に世界一周したりカナダ留学するような感じの人。三女は姉弟で最も運動神経が良く、小さいころから陸上の大会に出るなど。3人とも素晴らしい才能の持ち主でした。

 

持って生まれた物レベルで言ったら天と地の差。本当に同じ両親から生まれてきたのか疑うレベルだったと思います。野球チームのコーチはその辺の事情もよくわかっていて、僕が家や学校で怒られたんだろうなと思うといつも気さくに励ましてくれました。

 

「大器晩成だから今はダメなんだよ。ダメでも良いから人よりかは練習してみなさい。俺に騙されたと思って。」

 

「ダメでも良い」と言ってもらえたのは初めてだったので、とりあえずコーチの言ってることを信じてやってみようと自主練を始めました。結果が出るまでに時間はかかったものの、毎週手の平を見せて「うん、振ってる。合格。」と言ってもらえるのが嬉しくて素振りを続けたのを覚えています。

 

コーチはテストの点数や内申点も気にする方で、日頃から「学校の成績悪かったら試合出さないよ」と言っていました。人より練習すれば打てるようになったから、多分勉強も人よりやれば良いのかも。という単純な理屈で机に向かってるうちに、これも時間はかかりましたが学校の成績も伸びていきました。

 

これまでずっとダメだった自分でも、頑張り続けることで何か変われるかもしれない。

 

その感覚は当時の僕にとって唯一の光だったと思います。結果的に1年後には全員に無理だと思われていた第一志望の高校にも受かって、色んな人から奇跡だなんだと言ってもらいながら中学を卒業することができました。

 

それから紆余曲折経て高校を卒業。大学から始めたラクロスでは関東ユースに選んでもらえたり、主将としてチームを引っ張る立場を与えてもらえたり、最後のリーグ戦では関東2部のベスト12にも選んで頂くことができました。

  

まずは人よりダメな自分でも受け入れてみること。その上で自分の可能性を信じて努力を重ねること。そうすればいつか伸びるタイミングが来た時に、自分でも驚くほど大きく成長することができる(こともある)。そんなことを14歳から29歳まで、長い時間かけて学んできました。

 

ある時ラクロスの試合を見に来てくれた姉がこんなことを言ってました。

 

f:id:datsuburasagari:20180330173430j:plain

 

最近になって僕と知り合った人にこの話をしたら、もしかして少しは驚いてもらえるかもしれません。14年間何をしてもダメで、自分のことが嫌いで、何をやっても怒られてばかりいた少年が、ある大人の一言をきっかけで少しずつ少しずつ変わっていった先に今の僕がいます。

 

そんな僕も今日からある会社の取締役になります。その会社ではこれから多くの若者に光を届けるサービスを展開していきます。3年半前に転職してきた時より、今の方がスタートラインに立ってる感がするのは不思議な気持ちですね。

 

僕は今の仕事を通じて、自分の可能性を信じることができず、自分自身を嫌いになりかけている「14歳までの僕」へ伝えたいことがあります。「14歳までの僕」は過去の自分という意味ではありません。あの時の僕と同じように気持ちが晴れない日々を過ごしているすべての人たちという意味です。

 

 

僕と同じやり方で誰もが変われるわけではありません。どれだけ継続していても伸びるタイミングは人によって様々ですし、下手したら数年かかるかもしれません。でも「始まった」感覚は始まった時にわかります。

 

まず大切なのは恐れず今の自分を受け止めること。小さなことから継続してやってみること。毎日注意深く自分を見ていればちょっとずつ変化していることに気づきます。

 

そして毎日自分自身と対話を続けること。話しかけたくない日でも、無視されても「今日は調子どう?」と声をかけてみてください。疲れて無気力な日も、二日酔いで動きたくない日もあります。そんな時は「この調子で行けそう?」という質問も有効です。「どこに行くの?」と返ってきたら会話成立。そのまま続けてみてください。あ、休憩はへとへとになる前に取りましょう。

 

 

ノラリクラリで良いから何かを続けたり、自分と対話し続けることできっかけを掴むことができるはずです。やってるけどよーわからんって人は個別で連絡下さい笑。

 

今はまだスタートからゴールまで一緒に伴走することはできないけど、この道の先でまた会えるのを楽しみにしています。