脱ぶら下がり奮闘記

ゆるふわな感じの暇つぶしです。

「失敗満員御礼」という素敵な言葉を届けたい

高橋歩さんの講演会

大学4年生の時、学内で高橋歩さんの講演会がありました。

 

高橋歩さんと言えば、世界中を旅しながらその時々に撮影した素敵な写真とハッとさせられる言葉を綴った本で知られている方かと思います。たまたま実家に高橋さんの本があってその内容から大分影響を受けたクチでもあったので、高橋さんが講演会をやると聞いた瞬間すぐに申込んだ記憶があります。

 

実家にあったのは人生の地図FREEDOM

 

就活中に自己分析で行き詰ってしまった時に沢山のヒントを頂いた本でした。高橋さんの講演会は確か2011年12月。その時の僕は就活も終わって部活も引退した後だったので、親友が立ち上げた東日本大震災の復興支援ボランティアに参加して帰ってきた時くらいだったかと思います。

 

「日本という島国を出たことがなくて、大学4年まで体育会に所属していた自分はきっとすごく狭い価値観の中で生きているに違いない。だから高橋さんのように世界中を旅しながら自由に生きている方がどんな価値観を持っているのか、いつからそういうライフスタイルをしてみたくなったのか聞いてみたい。」

 

そんなことを考えながら当日を迎えました。

 

講演会では高橋さんの生い立ちから、バーを開店した時の話、治験でお金稼いでた時の話、新婚旅行の話、自伝を出されてから今に至るまでの話をとてもテンポよく濃い内容で話して頂きました。ひとつひとつのエピソードがすごく面白くて会場のみんなも笑いながら話を聞いていたのですが、お話の中で一番記憶に残っているのが「失敗満員御礼」という言葉でした。

 

バーを立ち上げた時も仲間内で『俺たちは頭悪いから沢山失敗するだろうな』 っていう話はあって、まあそん時はみんなでテンション上げて佐川急便で頑張ろうぜとか言ってたんだけどさ。

 

確かに失敗はするよ。でも思ったんだよね。失敗しまくっても絶対同じ失敗さえ繰り返さなければいつか失敗する方法全部にバツがついて成功する方法しか残らなくなるんじゃないかって。それを俺らは『失敗満員御礼』って呼んでるんだ。

 

失敗側が「もうねーよ!!」って言ってくるくらい沢山失敗してやれば残された道は成功する方法しかないから、そうなったら俺たちの勝ちだと思うんだよね。

 

7年前の脳内再生なんで表現の正確性はないかもしれませんが、間違いなくこんな文脈で語られていました。

 

失敗満員御礼

この言葉は多くの人に勇気を与えるパワーがあると思います。

 

僕もたまに陥ってしまうのですが、目の前の事を上手くやろうと思い過ぎて、PDCAでいう所の「P」に完全性を求め過ぎてしまい何だかわけわかんなくなるとか、一歩目が踏み出せなくなってしまうことってありますよね。

 

他にも「D」の初速は速いんだけどその後ちゃんと振り返りをせずに同じ壁にぶつかったままの状態とか、まあ色んなケースがあるかと思いますが、自分が陥りやすい状態を知っておくと乗り越え方もわかってくるので良いよなーと思うわけです。

 

(最近思ったことを忘れずに書いておくと)自分の場合、最初の「P」はそこそこに、「D」は初速とちゃんとやり切ることを大事に、「C」は短いスパンで沢山やって「A」で磨きをかける。そのうえで次の「P」をより良いものにして、2-3回転くらいさせたタイミングで誰かにバトンタッチする。こんな流れが得意な気がしてきました。特に「D~A」を短い期間で多角的にバババっとやるのが好きだし多分得意です。

 

失敗満員御礼状態にするには、まず「失敗=だめなこと」ではないという認識が必要でしょう。一発目から完璧なプランニングをすることは離れ業ですから。そこを狙い過ぎないバランス感は重要ですよね。この辺は人によって得意なアプローチが違うと思います。良い計画を作るのが得意な人もいれば、同じことをミス無く繰り返すことが得意な人もいれば、色んな手段があって良いと思います。

 

大切なのは

失敗側が「もうねーよ!!」って言ってくるくらい沢山失敗してやれば残された道は成功する方法しかない

というテンション!そう、テンションが一番大事。このテンションを忘れて、降りやまない雨は無いのに自分からネガティブスパイラルに陥ってしまって抜け出せなくなってしまうと結構つらい。

 

まあなので最終結論は精神論っぽいんですけど、事実として「方法論は有限」ということを知っておいた上で「高速で試行錯誤する」アプローチを続けていくと、割と状況を打開できることが多いっていう気付きを得たので書いてみました。

 

失敗満員御礼、良い言葉だなー。